おうちさよなら会 - 生きるためのカーテン

おうちさよなら会メンバーの杉山の父が新居で使うための新しいカーテンを制作しました。ふるいおうちの庭の草木で染めたこのカーテンは次の生活への希望の象徴です。狭く暗い場所に住んでいたとしても窓は必ずあります。窓から射すカーテン越しの光が父の暮らしに明るさをもたらしてくれることを祈って製作しました。また、製作作業を仲間たちと共に家で行うこと自体を、父と母の高齢化に伴い誰も訪れなくなっていた家に再び人が集まり家が人とのつながりを取り戻す一日として、おうちさよなら会と位置づけました。https://www.ouchi-sayonara-kai.com/
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プロジェクト名:生きるためのカーテン製作
実施場所:栃木県宇都宮市
開催期間:2020.12~2021.12
製作メンバー:山本愛子(染色・カーテン制作)、小野悠介(写真)、占部将吾、杉山由香、中山和典、林咲良
▲みんなが私や父に、おうちについて・庭についてよくよく聞いてくれました。
どの木をつかって草木染をするか話し合いました。
父も若い人たちと話して嬉しそうでした。
▲亡くなった母が好きだったモッコウバラ。ほかにも色々な木を選びましたが、これも染料にしました。
▲枝を採取しています。モミジです。
このモミジは父と母が、ひとから譲ってもらったもの。
沢山増えたので、ご近所の方にもおすそ分けしたたくましい木でした。
▲採取した枝をみんなで細かくしている様子です。
草木染会に至るまでにいろいろなことがありました。
多くの方に支えられながらも、基本的には父と私で進めてきた、おうちの手放し。
それは心細く寂しい作業でしたが、
最期にこうしておうちでみんなが寛いで、楽しく作業できたのが嬉しかったです。
▲枝を煮出して染料をつくっています。
煮出して染料にした枝はまだ捨てられずに箱に入れてとってありますが、
花のようないい匂いが残っています。
▲染まった布です。これが新居のカーテンの素材になりました。
染まったときは、みんなが色の微差を褒めてくれました。
それは自分や家族やおうちのことを褒められているようで、感動するひとときでした。